視空間認知を鍛える

以前説明をした視空間認知ですが、訓練を行うことで改善することが可能です。今回は視空間認知も含めた「見る力」を鍛える方法(ビジョントレーニング)のご紹介をします。


①お子様の視力を確認する

訓練を行う前にまずお子様の目に異常がないか視力は適正であるか確認しましょう。視力に問題があるのに放置をしておくとトレーニングを行っても適切な効果が出ないことがあります。気がかりな場合には一度眼科で検査をしてもらってください。


②専門家による検査を受ける

視力に問題がない場合視空間認知を含めた見る力に課題があると考えられるため、専門家による検査を受けます。発達臨床心理士、発達支援員などの発達に関する専門家により行われる場合は他の発達で課題となる領域と合わせて検査が行われます。 また視覚訓練士といわれるプロが行う場合もあり、こちらはスポーツ選手や大人に行われることが多いです。


③検査結果を基にトレーニング内容の決定と訓練

検査結果によりお子様の視力、眼球運動、視空間認知、目と体のチームワークのうちどこに課題があるかを把握することで、課題に合わせてオリジナルのトレーニングが提供されます。このオリジナルメニューを練習することで訓練を行います。

またお子様の発達と関わりがある場合、作業療法が提供される場合があります。こちらは「見る力」の向上のみに特化しているビジョントレーニングに対して、作業療法は身辺の自立や学習・社会参加のために必要な能力全般を向上させるためのトレーニングです。視覚機能のほかには、手先の器用さを養う微細運動や大きく体を動かす粗大運動、身辺自立など、基本的な運動能力から集団の中で生活する力まで、幅広い能力を養います。


お子様の見る能力に不安を抱えていらっしゃる方は一度専門家に相談を行ってみるのも良い手かもしれません。今回は専門家に相談する場合をご紹介しましたが、このビジョントレーニングはご家庭でも行うことが可能です。そちらは別の機会にご紹介したいと思います。