発達障害の診断の流れ

先日ご紹介した発達障害の相談機関ですが、相談の結果医療機関での診断を提案される場合があります。そこで今回は一般的な医療機関での診断の流れをご紹介したいと思います。


①受診機関

お子様の年齢によって受診機関が異なります。子供の場合は専門医のいる小児科や小児発達神経科、児童精神科で受診することができ、思春期以降の場合は精神科でも受診を行います。専門の科が近くにない場合はご相談を行った地域の保健センターや児童相談所、発達障害者支援センターから発達障害を診断してくれる医療機関を紹介して頂けます


②診断の概要

医療機関では面談(観察)や脳波などの生理学的検査、認知・知能などの心理検査などから総合的に発達障害かどうかを診断します。診断については「DSM-5」や「ICD-10」と呼ばれる国際診断基準に従って下されることになります。診断にあたってはお子様の今までの発達状況を踏まえた上で診断が下されます。


③面談(観察)について

発達障害の場合問診や行動観察や生育歴の確認が非常に重要となります。お子様の検査の場合保護者に聞き取りを行うことが多いです。身近な相談機関へ相談する際の準備物でもあったお子様のメモ、母子手帳、成績表、連絡ノートや学校のプリントやノートを持参されていると大変役立ちます


④検査

発達障害の診断にあたって検査結果も大事となります。発達障害向けに行われる検査は主に身体的な検査と心理的な検査に分かれます

身体的な検査としては脳波検査やCT検査などが行われ、発達障害の症状と似ている障害と見分けるために遺伝子検査や血液検査等の検査が行われる場合があります。

心理的な検査としては主に発達検査と知能検査が行われます。また精神疾患との疑いが見られる場合は精神病に関する検査を行う場合もあります。この中で発達検査と知能検査については児童発達支援センターや療育機関といった医療機関以外でも検査を行っているところもあります

ただし発達、知能検査だけでは確定診断は出ません。診断はあくまで医師が問診や様々な検査結果から総合的に行います。この発達検査と知能検査と確定診断との関係性については後日改めて詳細をご紹介したいと思います。

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