口頭言語のつまずきについて

学習障害(LD)のお子様の場合、読み書きや算数でなく口頭言語でつまずくことがあります。口頭言語というのは聞くや話すことを指しており

・どのように話してよいかわからない

・聞いたことの理解が難しい

・上手に発音(構音)が出来ない

などの特徴が表れます。特に口頭言語のつまずきは小学校低学年時にお困りとして出てくることが多いです。原因が発音(構音)などにある場合は、指導プログラムや教育体制が整っているために指導や教育を受けることで改善がスムーズに進む場合が多いです。しかしどのように話してよいか分からない、聞いたことの理解が難しい場合だと、成長するにつれて別の問題が発生することがありますそれは社会性のつまずきです


お子様の社会性のつまずきは主に学校生活において、上手に友達が作れない、集団行動についていけない等の不適応のことを指します。学校生活では成長するにつれて授業時間が増え、部活動等の様々な活動が発生します。授業や活動が増えるに従って言語でのやり取りが飛躍的に増大します。また友人関係においても言語でのやり取りが増加し、友人関係の成立・維持にきわめて重要な役割を果たすようになります。成長と共に言語性のコミュニケーションが飛躍的に増えるために、言語のつまずきがお子様の社会性に大きく影響するのです

このような状態だと、言語のつまずきでなく社会性のつまずきが目立ってしまい社会性のつまずきのみに視点が行ってしまい元々の原因である言語のつまずきが考えられなくなってしまうケースが発生します。現在、社会性のつまずきをお子さまが抱えているが、幼いころ言語のつまずきを抱えていたのなら、言葉の教室に通うなどして、言語能力をトレーニングしてみるのも良いかと思います。

(参照:「軽度発達障害の教育」上野一彦、花熊暁【編】)

  

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