忘れ物への基本的な対応について
お子様は学校等に持ち物を忘れたり、宿題をやるのをよく忘れてしまいます。特に発達障害のお子様は忘れ物が沢山あることが多いです。指示したことが忘れられたり、持ち物を忘れられると困った状況に陥るため忘れ物への対応に追われるご両親も多いかと思います。ですので今回は忘れ物について基本的な対応についてご説明させて頂きたいと思います。
まずお子様目線で大変なことは忘れ物が多いと叱られることが多くなることです。叱られることが多いとお子様の自尊心が低くなる、叱られることに反発してやらなくなる、叱られるのに慣れて忘れてないのに忘れたとウソを言って誤魔化す等の悪影響が発生します。ですので忘れ物をいかに工夫して”防いで減らす”かが大切になります。
ここで非常に大事なことは、忘れ物は”無くす”ことが不可能であることです。ご両親はお子様の忘れ物に常日頃対応が迫られるため”忘れ物を無くしたい!”との思いから叱ってしまいがちです。しかし叱りすぎると悪影響が出ますので、叱る回数を絞ることが大切になります。忘れたことを責められてもお子様は次にやるべきことが分からないと、ただ叱られた嫌な記憶になります。「次からは忘れないように」「次からは気を付けます」という言葉が良く使われますがこれらは非常に投げやりであり、工夫して対処しないと結局は同じことを繰り返すことが多いです。
ですので忘れた際には
①忘れた時に何をやっていたか(忘れたきっかけを探す)
②忘れ物を減らす努力は何が出来たか
③出来なかったらどう工夫すれば忘れにくくなるか考える
の3点を押さえていきましょう。
忘れやすいお子様の場合、対処法そのものを忘れたり思い出せない時もありますので、「忘れた」と主張するお子様にはまずは話しを聞いてあげましょう。その後で小さいお子様であれば親が工夫を考えてあげてお子様に指示する、大きくなったらお子様本人に工夫を考えてもらいましょう。その際に指示をちゃんと聞かない、考えない等の行動が見られたら忘れたことを反省していないので、ここでしっかり叱りましょう。叱るポイントを忘れたことでなく、忘れたことを反省しないことにずらすことが肝心です。
学習と同じで、忘れ物への対応も一度で覚えられるものではありません。何度も練習を重ねて少しづつ出来る様になるものです。工夫に工夫を重ねることが大切であり、ご両親は工夫をサポートしたり褒めることでお子様のモチベーションを保ってあげていきましょう。具体的な対処や工夫に関してはお子様の特性に合わせて考えることが大事ですので、またの機会に特性に分けてご紹介したいと思います。
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