独り言の意味

発達障害の方の中には、独り言を多く言ってしまう方もいらっしゃいます。

自閉症などの発達障害に多くみられる独り言ですが、

それらには様々な意味が有ると考えられています。

独り言を言ってしまう代表的な理由をまとめてみました。


◎独り言を言ってしまう主な理由

①頭の中で考えていることを口にしてしまう

普通の人は物事を考えるときは頭の中だけで考えます。

しかし、自閉症や発達障害の人の場合、

考えていることがそのまま口に出てしまうことが有ります。

この場合の独り言は比較的言葉も意味もハッキリしているので、

周りで聞いていれば何を言っているのか理解する事も出来ます。

②自分の意思とは別に声が出てしまう

本人の意思とは別に考えていたことが独り言として口に出てしまう事も有ります。

この場合の言葉はその場面に合わないような突拍子もない言葉や、

聞き取れない奇声的な事も多いです。

③自分の世界のことを話している

自分の好きなことや、

自分の世界で考えていることを独り言で話している事もあるようです。

④気持ちの整理をしている

良い事があって嬉しいときや、気分が落ち込んでしまったときなどに

思っていることを言葉に出して気持ちを整理している場合もあります。

嬉しいときは嬉しかった事を話したり、テンションが上がって

意味の分からない言葉だったり、奇声に近いような言葉を出す事も有ります。

気分が落ち込んでしまったときには「怒られた・・・」、「もうだめだ・・・」、

「何々を壊しちゃった・・・」などネガティブな言葉を話し、

気持ちを落ち着かせようとする事もあります。

⑤オウム返し

これは「ご飯食べる?」と聞かれると

即座に「ご飯食べる?」と返してしまうものと、

以前聞いた言葉などを暫くしてから話すという2種類のものがあります。

このうち以前に聞いたアニメの台詞や、テレビのコマーシャル、

家族の会話などを時間が立った後に話すことがあり、

これが独り言と思われてしまう事もあります。

アニメなどが好きな子供の場合、アニメの台詞を全部覚えて話している事もあります。

⑥同じ言葉を繰り返してしまう

自閉症の人は同じ言葉を何度も繰り返してしまうという特徴があります。

これは「その言葉が心地よく感じる」「言葉に思い入れがある」

「無意識に出てしまう」「言葉で人の反応を楽しみたい」などの理由からです。


◎独り言のメリット

一見意味の無いような独り言で、出来れば止めさせたいと考えている保護者も

多いようですが、独り言にもにもいくつかもメリットがあります。

①言葉の発達

独り言を話す発達障害の子供は、

独り言を話さない子供より言葉の発達が良好の場合が多く見られます。

独り言を話しているだけでも、呼吸や口や喉や使い方の練習になったり、

単語や言葉での発語の練習にも繋がります。

②物事の整理や確認

上部に記した通り、独り言をいいながら物事の整理や確認をしている事も有ります。

自閉症のお子さんだと、その日のスケジュールを確認するかの様に

何度もその日の流れを話したり、その日の給食やテレビ番組など自分の好きなことを

何度も独り言で言う事もあります。


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