発達障害による疲れとその対処法②肉体的な面
自閉症などの発達障害の人のなかには
とても疲れを感じやすい方がいらっしゃいます。
その疲れは大きく分けて、「精神的な疲れ」と「肉体的な疲れ」
の2種類に分類されます。
それぞれの疲れが起こる理由と簡単な対処法をご紹介します。
<肉体的な疲れ>
1.体の発達が未熟
発達障害のお子さんは、健常児と比べると体の発達が遅れていたり、
未熟であったりする事があります。
特に筋肉の発達の遅れは比較的多く、筋力が少ないことから
疲れやすくなることが有ります。
また体幹機能が弱いことで、上手に姿勢が保持できなかったり、
必要のない筋肉に力が入ってしまうことで身体が疲労してしまうことが有ります。
こういった場合には、体をさすってあげたり、軽い力でトントンとたたいてあげる等の
簡単なマッサージで筋肉の緊張をほぐしてあげると、リラックスできるようです。
2.体を上手に動かせない
発達障害の特徴に複数の動作を行うことが出来ないというものがあり、
代表的な障害として『発達性運動協調障害』があります。
これは身体の複数の場所を同時に動かすのが難しく複雑な動きが出来ないばかりか、
歩行やバランスを取って姿勢を保持することも困難な場合が有ります。
その為、何かの動作を行うのにも時間がかかったりしてしまい、
身体的に非常に疲れてしまうことが有ります。
3.睡眠障害がある
発達障害の二次障害として睡眠障害は非常に多く見られます。
それぞれの特性によって、寝付けなかったり、睡眠と覚醒の切替がうまくいかなかったり
するのです。その為にしっかりとまとまった睡眠がとれず、体力の回復が遅れ、
疲れが溜まっている事もあります。
あまりにひどい場合は専門機関へご相談されることをお勧めします。
<その他の理由>
「精神的な疲れ」と「肉体的な疲れ」以外の理由として、
疲れの認識が不完全というものがあります。
疲れの認識が不完全とは、身体の痛みを体の疲れと感じてしまったり、
不安や嫌悪感などを疲れと認識してしまうということです。
発達障害の方は、感覚が過敏で有ると同時に感覚が不完全である場合もあります。
そのために感じ取った事を別の感覚として認識してしまい、
体や心の不快感を疲れと感じ取ってしまうこともあるのです。
発達障害の方は、その特性により疲れを感じやすい傾向にあります。
特に新学期など、周りの環境が大きく変化する時期には、
不安や、新しい刺激からいつもよりも疲れてしまう方も少なくありません。
お子様に疲れの色が見えたときは、早めに休息をとらせるようにしましょう。
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