行動切り替えの難しさと原因について
発達障害や自閉症のお子様には行動の切り替えが苦手という特徴を持つ場合があります。遊びに夢中になって中々終わりにする事が出来なかったり、次の行動を行うのに時間がかかったりすることがあたります。行動の切り替えが難しい理由には様々な事が考えられられますので、今回は主な原因を紹介していきたいと思います。
◆次に行うことの予測や理解できていない
次に行うことの予測や理解できていない場合には、予定表やスケジュール表などで行動の流れを事前に意識させると良いでしょう。予定表やスケジュール表も文字だけではなく、行う場所や行うことの絵や写真をつけたり、時計を読める場合には時間も書いてあげると効果的です。
◆次に行うことを忘れてしまう
次に行うことを忘れてしまう場合にはその都度声をかけて、次に行うことを促したり、よく目にする場所に予定表や次に行うことの絵カードなどを貼っておくと効果があります。
◆次に行うのが苦手な事である
次に行うのが苦手な事である場合は次に行う事の理解は出来ているものの、気持ちが進まず行動に移せなくなってしまいます。その場合には苦手な事を緩和する方法を考えたり、周りがその行動を行いやすいように補助をするのが効果的です。苦手なことが終わったら「ゲームをして良いよ」「おやつを食べて良いよ」など、その次に本人が好きな予定を与えるのも良いと思います。
◆現在行っている事が楽しいため次の行動に移せない
好きなことや楽しい事を行っているとそれを止めたくないため、次の行動に移行するのが難しくなります。現在行っている事が楽しいため次の行動に移せない場合は、「止めなさい」「終わりにしなさい」などの声かけは効果的ではありません。対応としては、事前に何度か次に行うことを声かけして予告し、時計やタイマー、スケジュール表などで時間を意識させます。
これまでは程度の差はあれどのお子様でも起きる原因でした。そして発達障害のお子様特有の理由もあります。
◆時間の感覚が乏しいため
発達障害の子供は時間の概念や時間の感覚が乏しい場合があります。通常の人の時間の感覚は過去から未来にかけて1本の線で繋がっていますが、発達障害の子供は点で繋がっているといわれています。そのため、周りから見れば現在行っている行動が長時間でいい加減に次の行動に移しなさいと思っても、本人からすればまだ数秒しか楽しんでいないと感じている場合があります。
◆感情や行動のコントロールが難しい
発達障害の子供は感情や行動のコントロールを行うのが難しいという特徴が有ります。楽しいことや好きなことで遊び続けたいという気持ちを抑えられず、その物事に夢中になってしまい終わりに出来なかったり、次の行動をするのに時間がかかってしまうというものです。
行動の切り替えが苦手と言っても原因は様々です。また原因が複数あることもございます。複数ある場合は全てを一気に解決するのではなく、一つずつ対処していくことが大切になります。行動の切り替えはトレーニングも重要になりますのでまたの機会に行動の切り替え方をご紹介したいと思います。
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