切り替えの難しさへの対応法

以前記事にて発達障害のお子様が最も不得意とする分野でも有る行動の切り替えについて、切り替えが難しい原因についてご紹介させて頂きました。そこで今回は行動の切り替えの対応法をご紹介したいのですが、大前提として切り替えを行うにはお子様本人に理解と納得してもらう必要があります納得が出来ないと不安になったりパニックになってしまいます。ですのでこれからご紹介する切り替えをスムーズにする方法は「お子様に理解と納得させやすくする方法」にもなります。


◇見通しをつけさせる

物事の見通しが付かないと、「今行っている事はいつまでやっていいのか」「次は何を行うのか」がわからなくなってしまいます。あらかじめ見通しをつけてあげると、今後の行動を理解して動きやすくなります。見通しをつける方法にはスケジュールや予定表を使ったり、頭で説明や予告する方法などが有ります。見通しが変わった場合は早めに教えてあげるのも必要になります。予定表やスケジュール表も文字だけではなく、行う場所や行うことの絵や写真をつけたり、時計を読める場合には時間も書いてあげると効果的です。

◇タイマーや時計を使う

時間の感覚や概念が分からない場合には、時計やタイマーなどを使う方法が効果的です。タイマーは「ブザーが鳴ったら終了」、時計では「針がこの位置になったら終わり」「表示が何時になったらおしまい」など約束をすると良いでしょう。時計やタイマーは目に見えない時間というものを形にしたものなので、視界からの情報として時間を意識して行動しやすくなります。

◇予定表やスケジュールを使う

毎日決まった行動を行う場合には一日の予定表やスケジュール表を使うのも効果的です。予定表やスケジュールを使うことで、その日に行う事を視界から確認することが出来ます。予定表には文字以外にもイラストを添えたり、実際にその物事を行う時間も書き入れると効果が有ります。なお、予定表どおりの生活を行いすぎると突発的に普段の流れが崩れてしまった場合に混乱したりパニックになったりする事もあるので注意が必要です。「食事」「入浴」「睡眠」などの毎日行う行動の場合にはルールとして時間を決めてしまうのも良いと思います。集団での活動の場合はお友達が次の行動を行っている様子を見せて、本人にも今は次の行動をしなければならないのだなと思わせるのも良いでしょう。


行動の切り替えは時間はかかりますが、本人が納得できる行動の切り替え方法を行うことで徐々に対応も出来るようになっていきます。発達障害のお子様は最も不得意とする分野の一つでもあるため、他の子より更に時間がかかります。特性上こだわりが多いお子様も多いため、他の子以上に受け入れやすい形に工夫する必要があります。例えばスケジュールを教える時を直前ではなく前日に行う等があります。また時間に余裕の有る場合には本人が納得するまで行動に付き合ってあげることで、「自分の行動を受け入れてもらった」と満足し納得して次の行動に移せる場合も有りますただし本人のわがままや他人を巻き込んでしまう行為で有る場合には、しっかりとした態度で「それは出来ません」と否定することも大事です

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