片づける動作の練習について(2)

片づける、整理整頓をするという動作は特に発達障害のお子様は特につまずきやすいです。以前の記事(https://www.dd-anchoco.net/posts/5145904)にて、片づける動作が(1)片づける物を仕分ける(2)物を入れるスペースを決める(3)スペースに仕舞うの3つに大きく分かれること、スペースに仕舞うトレーニングをご紹介させて頂きました。今回はお子様にとって難しい(1)片づける物を仕分けるトレーニングをご紹介したいと思います。


①仕分ける物を絞る

発達障害のお子様は同時にたくさんのものを扱うことが苦手なことが多いです。ですので仕分ける物をなるべく少なくして始めていきましょう。仕分ける物はまずはお子様が日頃ご家庭でよく使用するもの(おもちゃやゲーム等)を練習に使いましょう。これはお子様が使用する頻度が多いほど判断基準がつきやすいからです。また慣れてきたら家族で共有して使うものやあまり使用しないもの等、判断基準がつきにくいもので練習を行って行きましょう。


②仕分けるルールを示す

仕分ける際、お子様が一番混乱するのは仕分ける基準です。ですのでまずはご両親側から仕分けるルールを教えてあげましょう。ルールは必ず一つから始めましょう。例としては「自分だけが使うもの、兄弟で使うもの、家族全員が使うもの」、「毎日使うもの、週に何回か使うもの、あまり使わないもの」など使用者や使う頻度が挙げられます。この際大事なことは「仕分けが分からない物」を置くスペースを作ることです。特に初めはお子様は混乱するため、分からなかった時の逃げ道を作っておきます。分からない物はご両親が最初は教え、同じものが再び同じスペースに来た時はお子様に思い出して練習を積み重ねましょう。少しづつ慣れてきたら、別のルールに切り替え、さらに慣れてきたら仕分けのルールを一つづつ増やしてあげましょう。


③ボックス等を用意して、仕舞う動作を軽減する

仕分ける作業になるべく専念させるために、ボックス等を用意して仕舞うスペースを決める、仕舞う動作の軽減を図りましょう。この際色の異なるボックスを複数用意して、仕分けるルールと色を対応させて仕舞う場所との繋がりを作ってあげると非常に楽になります。また仕舞う動作を軽減するために投げ入れても大丈夫な様にボックスの底にクッションを入れることも一つの案です。片づけで投げ入れることに違和感を覚える方も多いかと思いますが、投げ入れることはスポーツのシュートに当たるため仕舞う動作を楽しむことが出来ます。また本人が投げ入れに失敗して物を壊してしまった場合、失敗から「次は壊さないように丁寧に仕舞おう」と自発的に反省することもあります。ただし怠けて反省を滅多にしないお子様もいらっしゃるので、お子様の性格を見極めながら行っていきましょう。

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