WISC-Ⅳ検査におけるIQ算出法

以前ウェクスラー式知能検査は、言語性IQと動作性IQという測定概念を用いて個人の脳機能のばらつき(個人内差)の測定を試みたことが大きな特徴と申しました。そこで今回は学童向けの検査であるWISC-Ⅳについてどのような検査を行うことでIQを算出されて個人内差を評価しているのかについてご説明していきたいと思います。


WISC-Ⅳでは15個の検査を行います。具体的には

10個の基本検査(絵の概念・語音整列・行列推理・類似・単語・理解・数唱・積み木模様・符号・記号探し)

5個の補助検査(知識・ 語の推理 ・絵の完成 ・算数 ・絵の抹消)

を行って基本検査の評価点合計から全検査IQ(お子様の全体的な認知能力)が算出されます


またWISC-Ⅳでは15個の検査を

言語理解 (VCI) :(類似・単語・理解・知識・語の推理)

知覚推理 (PRI) :(積木模様・絵の概念・行列推理・絵の完成)

ワーキングメモリ(WMI)  :(数唱・語音整列・算数)

処理速度 (PSI):(符号・記号探し・絵の抹消)

に分類して、各項目に該当する検査評価点合計を用いて4種類のIQを算出しています

この4種類のIQが個人内差(個人の得意不得意) を見極めるために生まれた言語性IQと動作性IQが変化したものであり、WICS-Ⅳではお子様の得意不得意をより詳細に見られるようになりました。


以上よりWISC-Ⅳでは10個の基礎検査と5個の補助検査から全検査IQ、言語理解(VCI)、知覚推理(PRI)、ワーキングメモリ(WMI)、処理速度(PSI)の5つのIQが算出されますこの5つのIQの結果を用いて個人内差(個人の得意不得意)を見極めています。またWISC-ⅣではIQの結果だけではなく検査における得点の取り方を評価する「パターン分析」等も結果分析として取り入れられており、得点だけでは見えにくい面の評価もされるようになりました。


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