こだわりの原因と付き合い方

自閉症スペクトラム児に多く見られるこだわりの強さですが程度の差や何にこだわりを持つかというのは非常に個人差の大きいところです。

例えばいつも幼稚園に行けたとしても遠足がある日などはパニックの原因になってしまうこともあります。自閉症スペクトラム児に関してですが主に「社会性」「コミュニケーション性」「こだわり」「感覚過敏」という4点に特徴を持っています。定型発達児が無意識でできるような視覚・聴覚・嗅覚などを同時に働かせて物事を行うということが発達障害児には難しくそれゆえ社会生活を営む上で困難さを感じるようになります。

発達障害児がなぜこのようなこだわりを持ちパニックに陥るのでしょうか。

簡単に言うと普段私たちが生活していても気にもならないことが発達障害児にとっては大きな不安材料になり得るということです

いつも着ている服が無い

→着れる服がない(服はたくさんあるが子どもにとって着れる服が)

→いつもは着ていたのに(着ようと思っていたのに)

→どうしていいか分からない…という流れで不安が募るのです。

定型発達児なら服が洗濯中なら今ある服を着ればいいと考えられます。

ところが発達障害児の視野は「服を着替える=いつも着ている服のみ」という一点だけを見つめているのでそこに予定外の事態(洋服洗濯中)が起こった場合パニックになってしまうのです

こだわりというのはこの不安の裏返しでこだわることで日々自分に降りかかる不安を払拭しようとしているのです。このこだわりはつまり発達障害児にとっては安心材料なのです


こういうこだわりはいつの間にかなくなります。ただ今あるこだわりは将来別の形になってこだわりとして現れてくる可能性が高いので今はこだわり自体から気持ちを切り替えられる練習をするのが大切です

ダメな事に対しては「ダメカード」なるものを作成し、こだわりが起きそうな時はサッとこのカードを出して「やらないよ」と伝えます。発達障害児は言葉よりも視覚からの方が物事を理解しやすいと言われています

またこだわりに関しては迷惑にならない範囲なら「現状を見守る」か「視覚的にダメな事というのを教える」という方法が効果的になります

発達障害あんちょこ

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