片づける動作の練習について(3)

お子様が苦手とされている片づけですが、以前2つの記事(https://www.dd-anchoco.net/posts/5145904、https://www.dd-anchoco.net/posts/5229614)にて片づける動作が3つに大きく分かれており、(1)片づける物を仕分ける(3)スペースに仕舞うのトレーニングをご紹介させて頂きました。今回はお子様が最も苦手とする(2)物を入れるスペースを決めるについてトレーニングをご紹介したいと思います。


(1)入れる物とスペースの特徴を把握する

物を入れるスペースを決める際は入れる物の特徴、スペースの特徴を把握することが大事になります。ですのでまずは入れる物とスペースの特徴から把握することから始めましょう。入れる物の特徴がつかめない場合は、物を仕分けるルールが何だったかを思い出してもらいましょう。仕分けるルールの結果がそのまま特徴の一部になります。またスペースの特徴をつかむことは今まで練習をしていないことです。スペースの特徴は①スペースがどのくらい大きいか②周りにはどんなものが仕舞われているかを必ずおさえましょう。慣れたら徐々に挙げてもらう特徴を増やしていきましょう。


(2)表などにしてまとめる

入れるスペースを決める際に最もつまずきやすいのは、入れる物と入れるスペースの把握です。物とスペースの両者を頭の中に入れて、更に特徴も入れないとスペースを決めることは難しいです。ですのでお子様の把握力を補うために物と入れるスペースを表などでまとめてあげましょう。表にして見て分かるだけでとても把握しやすくなります。また表の作成を(1)と一緒に行うことで、物とスペースに特徴を書き込んでいくこともとても有効です。また後の作業のために表の左側に物、右側にスペースを書き込んでいきましょう。


(3)物とスペースを線でつなげて物を入れるスペースを決める

左側に物、右側にスペースを書き込んだ表を用いて、物とスペースを線でつなげることで物を入れるスペースを決めていきましょう。この時大事なことは線をつなげた”理由”です。理由なくスペースを決めるだけだと、お子様は片づけは出来ても整理が出来ないままになります。物とスペースの特徴を踏まえて決めることが肝要です。線に理由を書くのも良いですし、スペースの大きさで決めたなら赤、周りの物に合わせて決めたなら青という風に主な理由に線の色分けを行って書くのも良いでしょう


(2)(3)の動作はお子様が慣れるまでに時間がかかります。そして最終的には表を作らずに頭の中で判断できることが目標になります。目標に向けては、扱う物やスペースの数を少しづつ増やす、特徴の書き込みをやめる、表の右側(スペース)だけ隠す、左側(入れる物)だけ隠すなど少しづつ段階的に頭の中だけで考える作業を増やしていきましょう。また表を保管しておくと、衣替えや模様替え等で仕舞う場所を変更する時に再度表を持ち出して復習しながら再度仕舞う場所を決めることが可能です。

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