忘れるパターン分けと忘れ物への対策(1)
以前の記事(https://www.dd-anchoco.net/posts/5324388)にて発達障害のお子様に非常に多い忘れ物への基本的な対応についてご紹介させて頂きました。今回はまず忘れる過程について特徴的なものを分けてあげて、特徴に沿った対策法を提示していきたいと思います。
忘れる過程ですが、①忘れている(記憶出来ていていない)②記憶しているが適切な時に思い出せないの2パターンに大きく分かれます。①の忘れているについては(1)最初の時点で記憶が出来ていない、(2)短期的には記憶出来るが、忘れてしまうの二つに分かれます。今回はまず①-(1)最初の時点で記憶が出来ていないについて対処法をご紹介していきたいと思います。
最初の時点で記憶が出来ていない時は
・話や指示が本人の中で理解できていない
・理解できていても、記憶が頭の中に残らない
の2点が重要であり、この2点への対策を行うことになります。特に最初の時点で記憶が出来ていない場合は対策を本人のペースに合わせてゆっくりと行うことがとても大切になります。
●再度お子様が理解しやすい形に変えて指示を行う
特に発達障害のお子様の場合、口頭の指示が聞き取れない、逆にLDの傾向などから文章での指示が分かりにくいことがあります。ですので聞き取りが苦手なお子様には文章で、文章の読み方が苦手なお子様は逆に文章を口頭で伝えるなどお子様が理解しやすい形に変えて伝えてあげましょう。
●復唱かメモを取ってもらう
記憶を促すためには、お子様本人の頭の中で指示を少しでも考えを巡らせることが大事になります。考えを巡らせるために、お子様に指示内容を復唱かメモを取ってもらうようにしましょう。もし内容が変だった場合はもう一度指示内容の確認をしていきましょう。復唱と異なり、メモは書く作業が挟まるため時間がかかります。なるべく復唱を利用し、喋って説明するのが苦手なお子様はメモを活用する形で進めていきましょう。メモの場合時間がかかるかと思いますが、覚えないことには何も始まらないためしっかり待ってあげましょう。
●チェックリストや持ち物の写真を作成する
毎日、毎週確認をしないといけない学校への持ち物、持って帰る物等についてはチェックリストを作りましょう。そしてチェックリストに〇印をつけて確認する癖を付けてもらいましょう。幼いお子様や読むのが苦手なお子様だとチェックリストを上手く使いこなせないこともあります。その時は必要な持ち物を写真に撮って、学校の持ち物を準備する時にその写真を見せましょう。また記憶の定着を促すために、時々お子様にチェックリストの内容を確認してみましょう。覚えていない時はクイズ形式でヒントを出して楽しみながらお子様に思い出す練習をしていきましょう。
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