忘れるパターン分けと忘れ物への対策(2)

以前の記事(https://www.dd-anchoco.net/posts/5324388、https://www.dd-anchoco.net/posts/5363299)にて発達障害のお子様に非常に多い忘れ物への基本的な対応と特徴に沿った対策法をご紹介させて頂きましたので、今回は続いて①-(2)短期的には記憶出来るが、忘れてしまう時についての対策法をご紹介させて頂きたいと思います。


短期的に記憶出来ているが、忘れてしまう場合は

・本人が忘れるまでのパターンを把握する
・お子様にいかにして思い出してもらうか

の2点が大事なポイントとなります。特に2点目の思い出してもらう過程では思い出して過度に落ち込んだり、逆に「忘れてなかった!!」と意地を張ったりお子様による反応が性格によって大きく異なりますので、お子様の特性でなく性格に合わせた対応が重要となります。意地を張るお子様は本人の主張を受け止めた上で、次の対策を行ってもらうようにしましょう。落ち込むお子様には思い出した後に行動することがとても大事だよと伝えて次への行動へ切り替えを促してあげましょう。


●忘れるパターンを把握する

まずはお子様が忘れるパターンを把握していきましょう。これはお子様への声出しのタイミングを計るために大事なことになります。お子様がまだ覚えている時に聞いてしまうと覚えているのにうるさいなと反発してしまいますし、忘れた後長い間放置してしまうと思い出す機会を失って忘れ物へと発展してしまいます。パターンの把握は「時間の経過」と「お子様が集中するイベント」に注目しましょう。時間の経過、特に日を跨ぐと短期的な記憶は忘れてしまうことが多くなります。またお子様が集中するイベントは休日のお出かけや塾などの習い事やゲームなどの遊びが該当します。お子様は大人以上に一つのことに没頭するため、没頭すると忘れやすくなります。


●ヒントを出して思い出したら褒める

大事なことはお子様本人に思い出してもらうことです。忘れた時に再度同じ事を言ってしまうとご両親からまた聞けばいいや思ってしまいます。ですので必ず最初はヒントから出し始めて下さい。ヒントとしては指示を出した時間や、言った人、関係するもの等を言うと良いでしょうそして一番大事なことは思い出した時にしっかり褒めてあげることです。忘れることを少なくするには、思い出してもらうことが必須です。そのため思い出す作業がとても良いことであることをお子様に刷り込んでいきましょう。もちろん思い出せなかったり忙しくて思い出すのを待てない場合もありますので、その際はお子様に同じ事を伝えましょう。


●思い出した時に即座に行動に移す練習を行う

ヒント等を手がかりに思い出したとしても、また忘れてしまうことがよくあります。そのため極力思い出した時に行動に移す練習も行っていきましょう。思い出した時に「思い出したから後でやるよ」と言って引き延ばすお子様がいるかと思います。その際には「ヒントなしで思い出せたら後でもオッケー、ヒントありで思い出したら今やろう」という声掛けを行っていきましょう。お子様の引き延ばしたい気持ちを思い出す行為を頑張るモチベーションに変えていきましょう。


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